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『インドに来てよかった』と心底思います。

中村です。

 

とうとう2016年も終わりですね。

本当に色々と新しいものを見れた年でした。

 

去年の今頃は、ポルトガルでビールを飲みながら美味しいものを食べてた僕は、

インドに来るなんて夢にも思ってなかったけど、

 

こうしてインドを満喫してるんですもん。人生何があるかわかりませんね。

 

 

いつも本題の前にどうでもいい話を書くけど、今日もそれをちょっとばかり。

今回は「チョタひろ」ではなくて、彼のお姉ちゃんとの話。

 

昨日の朝、彼女が三つ編みを後ろに結ってたから、

それを馬を走らせる時みたいに、「ヒヒィ、ヒヒィー」って軽く引っ張ったら、

 

彼女がなんと言ったかというと、

 

UP(インドの州)の井戸ポンプじゃないわよ!』って。

 

伝わります? 井戸ポンプ?

あの、となりのトトロのおばあちゃんの家の井戸と云うとわかりやすいかな。

 

日本人の中で、三つ編みを引っ張った時に、

このワードを出せる人はそういないですよね。

朝から笑いましたね。(ますますインドが好きになりました)

 

 

 

ではでは、2016年最後の投稿。

業務をしていて考えたことを書きます。

 

今、業務として、これまで視察してきたプロジェクトをまとめているんだけど、

その過程で、「なぜ」っていうことをますます意識するようになったんです。

 

なんだろう、常識みたいなことって全て受け入れがちだけど、

本当にそうかな? そうなら、なぜそうなるの?ってな感じに。

 

例えば、マイクロファイナンスの話。

ユヌス氏が提唱してから、貧困削減の新たなアプローチとして注目されてきて。

今まで銀行の顧客にも見られてこなかった貧困層に、少額のローンを融資することで、彼らのビジネスを拡大させて、収入を増やして、・・・。貧困を解決するにつながるって勉強した時は、僕も「わぉ。すげぇ」って思った。ましては、ローンを受けたバングラの女性たちの笑顔の写真を見たら、心が揺れる思いがした。

 

成功した例も失敗した例もあると論文で読んだことがあるけど、

総じてマイクロファイナンスは、貧困削減に寄与すると考えていた。

 

でも、今、プロジェクトに関してまとめていると、マイクロファイナンスの概念から仕組み、細かなモデルの違いを調べるようになって。

そうすると、マイクロファイナンスという言葉が意味することって決して1つではないということがわかってきて。

 

しかも、これまではローン受給者を貧困層という枠組みでしか見なかったけど、

貧困層としてタグづけされている層には、実に多様なlivelihoodがあるということもインドにいて見えてきた。

 

だから「貧困を解決する」っていう言葉は、聞こえはいいけど、それだけではひどく抽象的すぎるんだということに気付いた。

 

例えば、スポーツが上手くなりたいって人がいるとする。

でも、スポーツと言っても、野球もあれば、サッカーもあれば、柔道もあるわけで。

それぞれ基礎体力が必要なことは共通しているけど、本当に野球が上手くなりたいなら、リフティングじゃなくて、キャッチボールの練習をするべきであって。リフティングが100回できるまで上達したからといって、いいピッチャーになれるかというとそうではないですよね。

 

何が言いたいかというと、貧困層という言葉は、

この例でいう「スポーツ」という言葉と重なって、

貧困を解決したいと言った時に、

それが「野球」なのか「サッカー」なのか「柔道」なのかがわからないと、

効果的なアプローチが取れないということなんですよね。

 

逆にいうと、対象者をしっかりと認識することは本当に大切なんだということ。

対象者が何者で、どのような暮らしをしていて、

何が足りていて、何が不足しているのかを認識する必要がある。

 

ただ、基礎体力が必要だってことはあらゆるスポーツに共通していたように、

貧困削減においても、ある種普遍的に効果が望めるアプローチもあるのかと思う。

それはおそらく、衣食住とか人権とか教育に関わるところなのかなと。

いくらトレーニングをしたくても、そのための身体や社会がなければ、実現しないわけで。

 

教育に関しては、ベースにもその後の発展にも関わるのだろうけど、

とりわけ基礎教育のようなところは、トレーニングをよりスムーズに実施するのに役に立つのかと。

 

というように、長々と説明してきましたが、つまりは対象者が見えてこなければ、明確な課題も対策も浮かび上がってこないということを言いたかったんです。

 

こういう視点を持てると、

 

インターン先のプロジェクトのスタートからゴールまでがよく見えてくる。

そこがよく見えてくると、現状の評価もできるようになる。

評価ができるようになると、改善案がないかを模索することができる。

改善案を模索していると、問題の大きさに途方にくれる。

一人じゃ分からんと、社員と意見交換する。

人と話すとプロジェクトの枠組みを超えて色々な情報が手に入る。

んで、「あっ!繋がった!!」って。物事が関連付いてくる。

これは、あれはどうなんだろうともっと知りたくなる。

論文を読む。人と話す。フィールドに行く。

新たな気付きが生まれる。

 

というようなサイクルができてくるんです。

 

だからこそ、インドに来て、この視点に肌感覚で気付けたことは、僕にとって非常にプラスになるかなと。

 

「インドに来てよかった」と心底思います。

 

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(なんの写真をあげるか悩みましたが、インドに来て初めて行ったフィールドワークでの写真。やっぱり現場を見れたことが自身にとって大きかったので。)

 

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(写真を撮ろうぜって集まってくる青年と。言葉は通じないけれど、楽しい時間を過ごした。)

 

では、皆さん、2016年お疲れ様でした。

こうして色々な学びを得られた2016年は、本当に多くの人の支えがあったからこそ実現したものです。お世話になった方のほとんどがこのブログを読んでいないと思いますが、この場を借りて、「ありがとうございました」と言わせて頂きます。

 

2017年も感謝の気持ちを忘れず、精進したいと思います。

 

中村