激論!! インド人の口喧嘩!?
眠気がすごい三浦です。
節約生活に励んでいる結果、夜寒くて眠れません。
そこにお昼ごはんで大量の炭水化物を摂取。眠気マックスの状態で社長の話を聞いていたら、体調が悪いのかと心配され、眠いだけだと言い出せなくなりました。
眠気覚ましにコーヒーを飲もうと思っても、屋台で出てくるのは砂糖たっぷりでむしろ眠気を助長します。
みんな総出で私を眠らせたいようです。今日は寒くなる前に寝てしまう作戦を取ります。
そういえば先日社員のネイティブプレイスにいってスペシャルなサウスインディアンフードをご馳走していただいたので紹介(カタカナであふれる)。
なんと、私のためにすべてノンベジ。
右上から、マトン、マトン、チキン、ご飯の上もチキンです。
オシャレにバナナリーフに盛って、頂きます。
もちろんスプーンなんて出てきませんよ!
さて今日は言葉にまつわることを書いていこうかなと思います。
まず皆さんはこんなジョークを聞いたことがあるでしょうか。
「国際会議において優秀な議長は、インド人を黙らせ、日本人を喋らせる者だ。」
はい。
私が以前紹介した本でも、一部これに似た記述があります。
これを聞いてからインドに来たので、
「インド人どれだけ人の話聞かないで喋り倒すのかなー」
「日本人の自分が話すチャンスあるのかなー」
なんていう風に心配しながら当初は過ごしていました。
ただ、これまで思いのほか討論好きという印象は受けませんでした。
しかし! つい最近、社員がルームシェアしている部屋に遊びに行ったときに事件が起きました。
と、その話に入る前に
インド人の言葉について、そのままの意味、言語について話しておきたいと思います。
過去のブログでも何度か出てきているし知っている方も多いかと思いますが、インドには非常に多くの言葉が存在しています。
私がインドに行く、インドにいると友達に話した時には、
「じゃあ帰ってきた時にはヒンディー語ペラペラだな!」
なんてありきたりななんとも面白い返しを頂くことが多いわけです。
しかし私が今いるバンガロールはカルナタカ州にあり、ここの公用語はカンナダ語。
そして、会社の人は皆隣接するタミルナドゥ州から来ているので彼らはタミル語を話します。
以前にも紹介したかも知れませんが、お札には15の言語が乗っています。(左側)
(暗くてごめんなさい)
以前滞在していたハイデラバードではテルグ語がメインでしたが、何とかヒンディー語も割と通じるようでした。
ただ、タミルナドゥではどうもヒンディー語を受け付けないようで、ここではブログの共同著者マスター武本様も苦労するかもしれません。
さて初めの話に戻りまして、部屋で勃発した事件のお話。
その事件というのがこの言葉をめぐる熱い議論でした。
私の住むバンガロールは有名な都市で色々なインド各地、世界各国から人が集まります。
実際部屋に住んでいるのはタミルナドゥ州出身が3人(以前は5人が)、マニプール出身が一人という構成です。
このマニプールというのはインドでもずーっと東の方で、地図で見ると一見本当にインドなのかと疑いたくなります。ちょうどバングラデシュの東に位置し、ミャンマーとブータンを含めた三国に囲まれているような位置になっております。
話を聞いてみたところ、親戚の一部はバングラデシュにいるとのこと。
その彼はインドの北東部からやってきているわけで、ヒンディー語が主言語です。
対して残る三人は揃いもそろってタミル語が主言語。
私がいるちょうどその時に(なぜそのときだったのか)突然みんなの声が荒立ってくるではありませんか。
その時の様子をご紹介。(会話は英語です。)
ヒンディ君「そういえば政府の一部がインド全部ヒンディー語にしたいって言ってたな。はは。」
タミル君1「全く馬鹿げてるね。俺らには俺らの言葉があるんだ。」
ヒンディ君「でも、今でもヒンディー語はインドの公用語だし、お前らが学んだら北に住むみんなと話せるんだぜ?」
タミル君1「英語があるだろ!!なんで英語に加えてヒンディー語まで覚えなきゃいけないんだ!!」
ヒンディ君「英語は海外からの言葉じゃないか。まぁ政治家が言ってるだけで俺はお前がそういうならいいんだけどな。でもなんで英語学ぶんだ?コミュニケーションが目的ならヒンディーの方がいいだろ?」
タミル君1「英語があればテクノロジー学べるだろ!ヒンディー語学んでも北のやつらと話せるだけだ!大体ヒンディー語が今まで色んなインドの言葉なくしてきただろ。」(結構熱くなってる)
タミル君2(同僚)「タミル語は今でも話されている言葉で最も古い言葉なんだ。歴史ある言葉なんだからなくすわけにはいかない。みんなタミル語に誇り持ってるからヒンディー語に侵食されるのを嫌がるんだ。」(オフィスで行われるレクチャーではそう説明されますが、ネットでこの情報が出ないので真意は不明です)
ヒンディ君「最も歴史あるのはサンスクリットだろ(笑)」
タミル君2「現存して話される言葉って言ってるだろ!」
まぁこんな感じに、割とお互い譲らずに話し合っていました。
この言い合いが英語で行われるのを見て、ここにインド人の英語力と国際競争力の源泉があるのだなと感じました。
ヒンディーが主な言語じゃない州の住民としては、自分たちの言葉を学び、英語を学び、さらに国の言語があるからといってもう一つ学ぶというのは中々大変ですよね。
島国で、多少の方言はあれどみな同じ日本語を使う私たちとは全然状況が違うのがわかりますね。
最初にも例に出した、
「国際会議において優秀な議長は、インド人を黙らせ、日本人を喋らせる者だ。」
というジョークでインドと日本が対比されていますが、言葉の多様性があり大陸の一部であるインドと、みな同じ言葉を使い島国である日本には計り知れない違いがあるように感じます。
頭の中を覗くことはできませんが、国というものの捉え方も違っているかもしれません。
最後に言い合いの中で放たれた面白かった言葉を紹介して終わりにします。
タミル1「俺たちが小学生のころから言っていたし、今の学生に聞いても同じことをいうこんなジョークがあるんだよ。」
ヒンディー「なんだい?」
タミル1
「『You can kill me but don't teach me Hindi!!』」
「『殺してくれて結構だけど、
ヒンディー語を教えるはやめてくれ!!』」
三浦