紙がなくても手があるじゃないか。前編 +おまけ写真
中村2回目の投稿です。
普段写真をあまりとらない人間でして、ブログを書く段階になっていつも後悔しております。
今回もこれといって写真を撮ったわけではないのですが、文字だけでは疲れるので、とっておきの写真を共有します。(記事とは関係ない)
ドン!!
馬です。馬。
どこからどう見ても馬です。
一緒にいたインド人も「Horse Horse」って言ってました。
以上。
さてさて、珍発見のお届けはここまでにして、そろそろ本題に。
インドに来たことがある人は分かると思うのですが、誰しもが必ず直面する問題の一つがトイレに紙がないという事態。
テッシュを持ち歩いていれば心配はないけど、いつもそうだとは限らないし、運良く店のナプキン(あのテカテカなやつ)をもらって、硬い素材を我慢しながらことを済ませたりすることもできるけど、すっきりした後に「あっ、紙ない・・・」なんてこともあるんです。
ましては村に行った際には、使い終わった紙を捨てるボックスがないから、拭いたら拭いたで、その紙の処理に困るわけですよ。
そんなわけで、本日は、『インド式尻拭き』について書きたいと思います。
はい、例のアレです。
でも、書きたいのは、インド式尻拭きに対する感想とかではなくて(知りたきゃ自分でやってみるのが一番手っ取り早い)、ふっと浮かび上がった疑問について。
『あれ、いつからケツを自身の体の一部以外のもので拭くようになったのだろうか?』
『しかも、どうして左手じゃないといけないのか?』
尻拭きの歴史について軽く調べてみると興味深い情報を見つけた。
(トイレットペーパーの歴史 尻始(紙)末物語 http://www.21water.jp/k1/dw/sekino/sekino-toiletpaper.pdf)
そもそも人間が尻を拭くようになった理由についてだけど、
哺乳類で尻を拭くという始末をしているのは人間のみです。四足歩行の動物では,口と肛門とが地上に対して平行で重力の影響が少ないので脱肛排便になっています。人間は二足歩行の立位になると,口と肛門とが垂直になり重力が掛かり肛門の筋肉を締めておかないと大変なことになり,動物のように脱肛排便ができないので,尻始末が必要になったのではないかと考えられます。
(http://sinyoken.sakura.ne.jp/caffee/cayomo039.htm)
人間って色々と考えるもんだなと感心。
んで、クスッと笑える嘘のような本当な話が次。
昔人々が尻を拭くのに使っていた用具。
①指と水 インド・インドネシア
②指と砂 サウジアラビア
③小石 エジプト
④土板 パキスタン
⑤葉っぱ ソビエト
⑥茎 日 本・韓国
⑦とうもろこしの毛・芯 アメリカ
⑧ロープ 中国・アフリカ
⑨木片・竹べら 中国
⑩樹皮 ネパール
⑪海綿 地中海諸島
⑩布切れ ブータン
⑩海藻 日本
⑭紙 各国
この他に,雪(北欧)や苔(ノルウェー)や棒切れ(ボルネオ)など
「トイレットペーパーの文化誌」(西岡秀雄著,1987年,論創社刊)
まず、②の砂は論外やし、
⑦のとうもろこしの芯って。絶対痛いでしょ。かといって毛も絶対心地よくない。
我らが日本人は海藻らしい。何の海藻だろ?
わかめとか昆布のサイズ感は許容できるとしても、ヌルヌルで拭いても拭いた甲斐あるのかって話だし、乾燥したもの固くて拭けたもんじゃない。学校給食で出た海藻サラダに時々出てくる、何かモシャモシャしてるやつで拭いたら、絶対ムズムズするだろうし。謎は深まるばかり。
リンク先にとぶと、その後の変遷についての言及があるけど、
日本において紙を尻始末に使用していた可能性を推測させるのが、12世紀の絵巻「餓鬼草紙」の土塀の前で排便をしている「伺便餓鬼」とされているらしい。
見えますかね?
やっぱりちょっと見にくいですよね。
そんなあなたのために、グーグルで ”食糧餓鬼「伺便餓鬼」” と検索。
そしたらありました。完全にうつっちゃてます。
写ってはいけないものが写ってしまったんです。
写真の中央の下部を目を凝らして見てください。
確かにありますよね。紙らしきものが。
確かにあります。用を足してる人の傍に紙が・・・。
もともと中国で紙が発明されてから、時代を経て、紙による尻始末が始まったようです。日本史の試験で見るような絵巻をまさかこんなところでまた見ることになるとは。
でも、紙を使わないトイレって、それほど悪いもんじゃなくて、むしろ紙が散らばっているトイレを見るよりいいかもしれない。
こんにち、インド人が紙と手どちらを好んでいるのか、またどの程度の割合が手で始末を行っているのか、食事時を避けて、聞いてみようと思います。
ってなことで、「ふーん」で終わる記事になってしまいましたが、
次回は『インド人の左手に対する考え方』について書きたいと思います。
中村